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医院ブログと歯の豆知識

CLINIC BLOG & TOOTH KNOWLEFGE

2021.05.28

歯医者によって診断が違う場合は患者さんは何を信じたら良いの?

先日いらっしゃった6歳以下の小児の患者さんのお話です。

お出かけ先で歯をぶつけて、歯肉から出血をしたとのことで、出先の近くの紹介された歯科医院を受診されました。

その歯科医院では
①前歯の神経は取る必要がある
②奥歯が尖りすぎているので麻酔をして削る必要がある
③虫歯もある

という診断を受けたそうです。

本当にそうなのか疑問に思い、セカンドオピニオンで来院されました。

結論から言うと、当院では

①歯髄は失活(死んでいる)可能性もあるが、感染がなければむしろ安易に歯髄を取らない方が良い。
 X線写真による経過観察を行う。
②奥歯も削る理由は見当たらない
③虫歯もない

という診断をしました。

180度逆です。

患者さんのお母様は泣いていました。安心したのか混乱したのか、次回のX線写真の予約をお取りになったので、私の診断を信じて頂いたのだと思います。

この場合、客観的に患者さんは誰を信用すれば良いのでしょう?

もう一件歯科医院を受診して多数決を取れば良いでしょうか?

通常、患者さんは自分がして欲しくない治療をする診断を信じたくありません。

ですが、「患者さん(御家族)の希望」と「正しさ」は一致するとは限りません。

大切なのは根拠です。診断に至る根拠が何かが重要だと思います。

当院では患者さんの同意を頂きければ
・口腔内写真
・X線写真
・歯周病検査(小児は歯周病はないので、歯肉炎や歯根破折、歯内歯周病変の検査)
・視診、触診

の検査を行います。

これで病因が特定できない場合は

・スタディモデル(研究用模型)の作成
・フェイスボウトランスファー(頭蓋に対しての上顎の位置)
・咬合採得
・シリコンブラック法(咬合接触の状態)
・CT撮影
・頭部X線規格写真
・一自由度検査(開口量)
・電気歯髄診断
・その他

等、追加で必要と思われる検査を行い、診断をします。

つまり、診断に至る根拠を他の歯科医師に示せる事が重要だと思います。患者さんには勿論ですが、専門職の人が納得出来るという事が重要だと考えています。

ですから、検査結果と虫歯、歯周病、外傷、移植、矯正、補綴等、診断に至る根拠が記載してある本を揃えており、それを患者さんにお見せして説明をしています。

簡単な虫歯や誰が見ても分かる歯周病などは別として、広範囲にわたり問題があり、現在に至った原因や治療方法が複数考えられるものについては、その場ではなく、患者さんがお帰りになってからカンファレンスを開き方針決定をする事も多いです。

ですので、患者さんが自分の身を守る為に、出された診断に対して疑問がある場合は

「その診断に至る根拠は何ですか?」

と、聞いてみて下さい。そして納得がいくか、いかないかで判断されたら良いかと思います。
仮に歯科医師の診断が当たっていたとしても信頼関係が築けなければ治療を進めるのは待った方が良いです。
歯科医師が正しい事をしたとしても、患者さんは疑念を持つのは双方にとって不幸な事です。

患者さんは素人です。専門的な詳しい話は理解できなくて当然です。
しかし安易に「お任せします」と言ってしまうのも、余程の信頼関係が構築されていない場合はリスキーだと思います。
是非、自分の体、家族の体のことは慎重に御判断いただければと思います。

迷われた時に参考にして頂ければ幸いです。