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医院ブログと歯の豆知識

CLINIC BLOG & TOOTH KNOWLEFGE

2021.05.21

ある患者様からの手紙

ある患者様からお手紙を頂きました。

スタッフから受け取り差出人をを見ると

封筒には「所沢市 通院患者より😀」

匿名の手紙・・・クレームだろうか?緊張が走ります。

「原院長へ

こんにちは。
現在進行形で通院していますが、まだ続けて通うかどうかは迷っています。
名乗らない事をお許し下さい。

原院長にはまだお会いしたことがありません。

が、伝えたいことがあって書きます。

・・・・・」

絶対、クレームだ。
何があったのだろう?
待ち時間がながかったのだろうか?
施術内容が気に入らなかったのだろうか?
対応に不満を持ったのだろうか?

読む前に深呼吸し、読み進めました。

以下は抜粋と補足になります。

お手紙をくれた患者様は以前治療を受けていた歯科医院から、別の医院を選択する際に色んな歯科医院のホームページを読み込んで選んだそうです。
当院は医療法人社団皆誠会の母体は、「はらこどもクリニック」で父が始めた小児科です。
国立西埼玉中央病院の医長を長く務めた後、僕が高校生に上がる年に開業をしました。
のちに学会の会長を務めることになりますが、小児科医としては優秀で、勤勉で、子供の僕は足元にも及ばない地元に貢献した医療人です。80歳を過ぎた現在でも、フルタイムではないけれど診療をしています。

臨床家からの評価も勿論ですが、父は当時、所沢でも評判の小児科医でした。
ちなみの本日5/21は、父の誕生日です。おめでとう。健康に気をつけて、まだまだ元気に良い時間を過ごして下さい。

話がそれました。

その父の運営する、はらこどもクリニックを、皆が褒めるからその患者様は診療を受けた事はないがけれど何故かアンチだったそうで、その息子の僕の「はらデンタルクリニック」も
「医者の子が当たり前に医者になっても、そんなのダメだ。絶対に行かない」
と考えておられたそうです。

また、うちの医院の中待合にはディズニーランドをモチーフにしており、それっぽくシャンデリアがあるのですが、シャンデリアのある医院はぼられるから行ってはダメだと友達に言われたとの事で、良いイメージは全くここまでないわけですが、ホームページを読み込んだ結果、自分の歯の事を相談出来そうだと感じて悩みながらも予約をしてご来院されました。
本当にずいぶんしっかり読んで頂いて、バックナンバーの印象に残ったものも教えてくださっていました。

そうして初診カウンセリングを受け、検査をし、担当歯科医師(僕でない誰か)とクリーニングを受けられた結果、患者さんの困っている事を理解してもらえたとの事でした。

今までの医院ではそういう経験をされてこなかったので、シャンデリアもあるし費用が高いのでは?と心配されましたが今のところは大丈夫だそうです。

「歯の不調は、生活のクオリティに直結して影響しました。
相談しても改善に結びつかないストレスは本当に疲れました。

大人になっても歯の治療に臨むのはちょっとやっぱり緊張します。
でも今、きちんと治そうという気持ちが持てるようになりました。

大事な事だから2度言いますけれどまだ続けて通うかは迷っています。(笑笑)

でも、原院長、はらデンタルクリニックの皆さん
これからもよろしくお願いします!」

いただいたお手紙を読み終えてみて、感じたのは

「自分の発信したこのコンテンツをこんなにしっかり読んでくださった患者さんがいて、書いてよかった」

「スタッフが丁寧に対応してくれたと評価して頂き、ありがたい。」

「でも、何故通うのには迷われてしまうのだろう?」

という事でした。

クレームではなかったけれど、勇気は持てたけれど不安が拭いきれないの、何が足りないのだろう?というモヤモヤはずっと残ります。その不安要素が何かを患者さんが誰かは分からないので、聞く事も出来ません。

ここでの情報発信は一方通行です。
勿論、誰かの役に立ちたいと思い書くのだけれど、何の実感がないままでした。
でも頂いたお手紙には、あまり良い印象を持っていなかった患者さんがこれを読み、継続するかはまだ迷うけれど勇気を出して来院してみて良かった言って頂いているので、1人の人のマイナスな気持ちを治療を行わず文章だけで変えた、という事です。
学校で講義もしている僕にとって、言葉の力を褒めていただいたのはとても力になります。

言葉の力は強力です。

どこまでも人を前向きに伸ばす事が出来ます。

そしてどこまでも人を負の方向に陥れる事も出来ます。

人生を変えるのは、間違いなく「言葉」です。

この患者様が前向きに歯を治そうと気持ちになれたのならば、発信した言葉はほんの少しだけれど人の人生を変えました。

今、新人スタッフに最も練習してもらっているのは「説明」です。

虫歯の説明

歯周病の説明

歯科医院の有効な利用の仕方の説明

通常、新人歯科衛生士の練習というと「歯石を取る」「歯形を採る」「アシスタントにつく」などから始まります。
勿論それもチーフ衛生士の診療を切って、じっくり教えます。でも時間がかかります。技術の習得は簡単ではありません。
十分な技術を手に入れる前に、身につけねばならない最も重要なスキルはコミュニケーションです。
僕は金曜日休みなのですが、それを潰してでも、うちでは「説明」を教えます。
コミュニケーションが上手くできなければ、技術は患者さんにとって価値を生まないからです。

起きてしまった病気を無かった事にはできません。
多くの歯の治療ははマイナスからのスタートで、誰もが嫌な事です。
虫歯も歯周病も口の中に死ぬまで住んでいる細菌の仕業ですから、病気になった原因はどのように治しても残り続けます。
だからこそ、病気の原因をどうやって習慣として無くすかが大事なのです。

人が習慣を変えるのはとても大変です。勇気も根気も要ります。
習慣を変えるには考え方を変える必要があります。心から納得して、行動が変わり、行動の連続である習慣が変わるのです。

年齢、性別、生活環境、響く言葉は違います。
患者さんの考え方と行動が変わる、魔法の言葉を僕達は患者さんには提供出来るかが、重要なのです。

きっとこの患者様はこれを読んで頂いていると思います。

通って頂ければ嬉しいのですが、それは患者さんの自由意志です。
私達は最善を尽くして期待に添える結果を出せるか、信頼関係を築けるかが継続するにおいては、とても重要だと思っています。
不安要素が何かをその場その場で教えて頂ければありがたいです。歯科治療は誰でも好きではないものです。
だからこそ治療やメインテナンスを頑張る為のモチベーションが必要なのです。

お手紙をいただきありがとうございます。
少なくとも、ブログは書いて良かったと思えました。
私はまだ、お会いしていないとの事ですが、
今後、末永くお付き合い出来る歯科医院であれるように、一同頑張っていきたいと思います。
こちらこそこれからも宜しくお願い致します。

御許可なくお手紙をご紹介させていただきまして申し訳ありません。
似たような感想をお持ちの患者様もいらっしゃるのでは?と思い、ブログに掲載させていただきました。