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医院ブログと歯の豆知識

CLINIC BLOG & TOOTH KNOWLEFGE

医院ブログ2015.09.11

悲しくて腹が立った歯科医療

当院には元世界外傷歯学会の会長でいらっしゃった月星光博先生に御教授頂いたからか、外傷の患者様がよくいらっしゃいます。

その中で歯科医師の無知とモラルのなさが患者さんにとてつもなく不利益を与えたケースの患者さんが2名いらっしゃいました。

1人は20代の男性。事故で前歯が1本は歯が抜けて、1本は割れてしまったのですが、顔にも外傷をお受けになっていたので事故現場近くの病院に運ばれ、まず顔面の外傷の処置をお受けになりました。救急隊員の適切な判断により抜けてしまった歯は適切に保存されていたのですが、そちらの歯科医師は「感染のリスクが高いから戻せない」と抜けた歯の場所の歯肉を縫合しました。折れた歯には何か詰めてありました。しかしながら裏側の亀裂は骨の下まで達していました。

後日、某大学病院を受診されたそうですが、そちらではインプラントを勧められたそうです。

事故より3日後に、当院患者様のご紹介で来院されました。乾いてしまった歯とともに。

私が見る限りでは、当日、抜けてしまった歯を戻していたならば事故という不幸の中でも最高の結果が得られたと思います。何故、診た歯科医師は戻さなかったのか悲しくなりました。
抜けて数日経過した歯根膜の細胞の死滅した歯を戻すとアンキローシスと言って骨を食べる細胞に歯を食べられてしまうのですが、外傷歯の世界の第一人者である月星先生と相談し、抜けた歯の根菅治療を行い、元の位置に再植致しました。もし運が良ければ20年位歯は残るかもしれません。リスクのお話もさせて頂きましたが、お若い患者様が少しでも歯を削ったり異物を抱え込むよりもまず自分の組織の温存をすべきだと思います。

2人目の方も若い男性の方でした。

この方は一番前の前歯を1本、スポーツで折ってしまい、何度も着けるのだけれど何度も取れてしまうとの事でした。
少し2番目の歯が後ろから生えていた患者さんで、昨日、その2番目の歯をあまり説明もされず2本抜かれてしまったのだけれど何とかなりますか?との事でした。

最初はお電話口で事情が把握出来ませんでしたが、来院されてレントゲン写真とお話を聞いて分かりました。
折れてしまっている歯は歯根が吸収されていましたが、根菅治療がされておらず、その隣の歯と前から3番目の歯の根菅治療がされていました。
その歯科医師は取れにくくする様に3番目から3番目までを歯を繋げて治すつもりだったのだろう、そして2番目の歯は後ろから生えているから邪魔だからと思い抜いたのだろう事が推測されました。
ボディコンタクトのあるスポーツをしている以上、再度打撲の可能性はあると思います。
そんな患者さんの前歯でダメージを受けていない歯を抜いて、さらに大きく削る治療プランは侵襲が大きすぎ、かえって歯の寿命を短くしているのではないだろうか?何故やらなくてはいけない根管治療がされておらず、抜かなくても良い歯髄の処置をしたのだろうか?

患者さんと良く相談して同意の上にこの処置が行われたならば仕方ないと思います。しかし抜かれた次の日に不安で当院に電話してきたという事は十分な説明がされていたとは思えませんでした。

私は多くの素晴らしい先生方に出会い、助けて頂き今があります。その方々に知識と技術と哲学を教えて頂き、毎年、去年の自分、去年のはらデンタルクリニックを超えることを短期的な目標としてやってきました。知識がなくて技術がなくて経験がなくて助けられなったと感じたケースは、いつまでも心に苦く残り、それを糧に二度と同じ事は無いようにしようと心から思っています。
それは特別な事ではなく医療従事者としては「当たり前」の事だと思います。
でもそうじゃ無い歯科医師がいらっしゃるのだと感じました。