医院ブログと歯の豆知識

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歯の豆知識2022.10.16

部分入れ歯(局部床義歯・パーシャルデンチャー)ってどうすれば良い入れ歯が入るの?

部分入れ歯は歯の無くなった所に取り外しの出来る歯のことです。

一般的には歯と床(歯肉の色を模したピンク色の部分)と、入れ歯を口の中に固定する維持装置から出来ています。

歯が無い部分が左右の奥歯に渡ったり、設計上片側だけでは入れ歯の動き(回転)を抑えられない場合には床と床を繋ぐ連結子(バーやプレート)が必要になります。

入れ歯の最も大きなデメリットは取り外し式故の装着感です。

口の中に入れる入れ歯は異物感があり、食事の際には食べ物は引っかかります。これは取り外しを可能にする為には歯の一番出っぱった部分に合わせて入れ歯の縁の位置を設計するので、根本の細くなっている部分には必ず隙間が出来るからです。また、クラスプと呼ばれる維持装置(針金)を残っている歯(残存歯)に引っ掛ける為、段差が出来るからです。見た目も天然の歯や白い歯に針金が引っかかることで見た目で針金が目立つと感じるようになります。

部分入れ歯で重要なのは「部分入れ歯は動く」ことです。

この事実は変えるのが難しいです。何故ならば歯肉、粘膜という柔らかくて沈み込む質感の部分と歯という硬い部分を同一の石膏模型で作るからです。針金のかかっている場所を中心に歯肉に食い込む様に回転運動をします。

入れ歯を作るときはこの入れ歯の動きにどう対処するかが重要になります。

(考慮する点)

①残っている歯列の歯並びや状態

どの歯に針金をかけ、その歯の状態はどうか?

歯は何でなくなってしまったのか?

どの歯に負担が大きくなるのか?

 

②入れ歯の出し入れの方向の決定

慣れたら問題なく自分で出し入れが出来るか?

 

③装着感

異物が入るので違和感はあるのは仕方ないにしても、食事をする、発音に問題はないか?

④設計と費用

たわみや回転などの入れ歯の動きを止める為に金属のフレームを使用して薄くしたり、見た目を良くしたりする為に保険外の義歯の方が良い場合もあります。針金の見た目が気になって、目立たない入れ歯をお望みの方にはノンクラスプデンチャーという、歯に引っ掛ける針金が見えない様に弾力性のある素材で入れ歯のピンク色の部分を作る入れ歯があります。これは保険が利きません。

世の中にあえて入れ歯を入れたい方はいません。

でも、歯を失ってしまいブリッジやインプラントでは歯を作ることは出来ない場合には部分入れ歯を入れる事でしか避けられない場合があります。

設計は人によって残っている歯の状態(歯周病、削ってある量、歯並び、など)が違うので、フルオーダーメイドで、考えなくてはなりません。

ですので、歯の無くなった場所が同じで、本数が同じでも人により設計が違うことがあります。また、どんなに良い入れ歯でも噛む力は天然の歯の3分の1程度と言われています。

学問と、患者さんの御希望を合わせながら、「使える入れ歯」を設計していきますので、「何故、その設計の入れ歯になるのか」を御説明させて頂いた上で、患者さんと一緒に作り上げていきます。