医院ブログと歯の豆知識

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その他2022.05.27

マウスピース矯正のススメ

マウスピース矯正の「インビザライン」というシステムがあります。
6月よりItero という口腔内スキャナーを導入します。
矯正専門医とトレーニングを受けたインビザラインのライセンスを保持している歯科医師が正しい診断に基づく計画を綿密に立てて、ご提供します。
コロナでマスク生活が続きましたが、そろそろマスクを外し、素顔で生活する時代に戻っていきます。
すでにアメリカや他の国ではコロナに振り回されない生活に戻っています。

マスクしていたら綺麗な人がマスクを外したらあの綺麗な人はどこへ行った?なんてことにならないように、マスクを外した口元に自信のない方、コンプレックスをお持ちの方は是非お薦めをします。
歯並びを治したいけれど、ワイヤーをつける事に抵抗がある患者さん、部活動で、スポーツや音楽をやっていてどうしてもワイヤーが入っていると困る患者さん、などにはとても良い方法です。

勿論、適応症例があります。マウスピースが得意ではない動きもありますし(例えば圧下といい、垂直的に骨の中に歯を押し込む動き等)、動かせる量にも限界があります。
また、ワイヤーと違って患者さん自身が外すことができるので、外した時間が長く使っていただく時間が20時間を下回れば、事前に計画した様に動かない事はあります。

マウスピース矯正の良い点悪い点をまとめると

(インビザラインのメリット)
1 矯正中も見た目がきれい
2 固定式に比べて清掃がしやすい
3 少しずつ動くので痛みが少ない

(インビザラインのデメリット)
1 矯正の中でも適応症例があり、全てに適応できるわけではない。
2 患者さんに使用時間が委ねられるので、適切な使用時間、使っていただけなければ治療効果が下がる
3 ワイヤー矯正に比べて費用が高い

ということです。
いかなる治療も歯科医師、歯科衛生士の技術だけで十分な治療結果を出して、維持する事は大切です。
必ず術者だけでなく患者さんの理解、協力が必要です。
実はインビザラインについては少しネガティブな印象を持っていました。
とある近隣の先生で適応症例でないにも関わらずマウスピース矯正をしてトラブルになっているケースを数多く見たからです。その医院でインビザライン矯正を受けて治らない患者さんが泣きながら当院に来られた患者さんもいらっしゃいました。
それならば、ワイヤーで堅実にやっていれば良いと思っていました。
しかし、当院に来ていただいている矯正専門医に
「先生がやらなくても、この地域でどこかの誰かがやるのであれば先生の医院がやった方が良いんではないですか?過去にいい加減な先生がこの地域でやっていたのなら適切な診断で適切な矯正を早くやる方が良いと思います」
と言われました。
なるほど、その通りだと思いました。

歯列矯正は若年者の方が歯は動きやすいし、機能的にも人生の中で良く噛める時間が長く続きます。
適切な時期に歯列矯正をする事は、生涯にわたり自己概念を上げ、健康に寄与します。

損なった健康はお金では買えません。
しかし口元の見た目のコンプレックスや、歯並びが良くなり清掃がしやすくなり、また噛みやすい噛み合わせにすること、歯科治療ではなく予防で歯科医院に通うことで将来の健康を手に入れる事はできます。

新車、ブランド物、旅行、レジャーも人生において大切なものです。
しかし、健全な歯並び、虫歯や歯周病から身を守る事はそれらよりももっと価値があると思っています。 
歯医者の営業で言っている訳ではありません。絶対に間違いがない、真理です。